ロンドンの風景式庭園、チィズウイック・ハウス&ガーデンズ [2]

イギリス風景式庭園の初期の作例として知られる
チィズウイック・ハウス&ガーデンズ 。
ロンドン市内にあり、
公共交通機関でもアクセスしやすい
希少な歴史的庭園でもあります。

イギリス風景式庭園が目指したのは
クロード・ロランやニコラ・プッサンが描いたような
理想化された自然の風景を作り出すこと。
絵画がそのまま庭園となったような
「絵画的(ピクチャレスク)」な自然美は、
ヴェルサイユ庭園に代表される
絶対王政の権威を象徴するような幾何学整形式の美とは
まったく異なる価値観、世界観を提示しようとしたものです。

庭園内の所々に解説パネルとともに
フレームが仕掛けてあって
かつての風景をそのまま確認できたりします。

庭園の造形の背景には
その時代時代の世界観があり、
同時に、木々や草花が生きているその空間は
時代を超えて人に癒しを与える場所であり続ける。
幾層にも重なる時間の集積は
歴史的庭園の大きな魅力の一つではないかと思います。


こちらはイタリア式庭園と呼ばれる
左右対称幾何学的な構成の庭。
偶然、白雪姫っぽい衣装を着た人がいて
非日常感を盛り上げます(笑)。

素敵なグラスハウスがある
同じ庭園の別の場所からの眺め。


また、前回少し書きましたが、
庭園内の様々な場所をつなぐ散歩道の
生垣の使い方がいいなと思いました。
こちらの写真はちょうど目線が隠れる高さの生垣と
その奥には目線が出る高さの生垣が見えます。
イチイやツゲやヒイラギと樹種を変え、高さを変えることで、
テクスチャーや光の効果、視線の遊びを豊かに変化させます。

こちらは迷わずフォーカルポイントへの誘導。

こちらは腰の高さくらいの低いイチイの生垣がダブルであって
周りの風景を鑑賞しながら進む場所。


そしてイタリアかと見まごう
イトスギと大きな壺のスカラプチャーの並ぶ広場へ。
絵画的(ピクチャレスク)風景の源泉は
イギリス貴族たちがイタリアで感銘を受けた
ギリシア・ローマ古典文化への憧れでもあるゆえんです。


周りの明るい木立では子どもが走る、
家族連れのピクニック。

そしてもちろんドックフレンドリー♡

明るく広がるオープン・スペースともう少しアンティームな
小さな庭スペースとのバランスもよく
少し離れた秘密の庭的な静かなスペースは
カップルがほぼプライベート使用。

さてさて、イギリスの庭園、ほぼ必ずと言っていいくらい
カフェが付いているような気がしていますが
こちらでも、
もしもピクニックの用意がなくても、
クールなカフェテラスがあるので大丈夫。

このカフェテリアの建築は賞もとっていて、
フードにはキッチンガーデンやオーチャードで収穫された
素材を使っているそうです。

庭園全体の構成をみるにも大きすぎず、
のんびりと様々な雰囲気を楽しめる、嬉しい散策でした!
機会がある方、ぜひ訪れてみてくださいね⭐︎ ではまた!

チィズウイック・ハウス&ガーデンズ
Chiswick House & Gardens ←Click!
Chiswick, London W4 2QN, Royaume-Uni
(最寄り駅Chiswickからは徒歩十数分です)

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