マルティニーク島のレインフォレスト・ガーデン
マルチニーク島、アビタシオンのガーデン

豊かな植生に恵まれた花の島、マルティニーク島は、
その呼び名の通り、冬でもそこかしこに花が咲く、
そのまま庭のような土地です。

ここで庭を作ったらどんなことになるのでしょうか。

マルチニークには、「アビタシオン(本来の意味は住居)」
と呼ばれる、サトウキビやラム酒の開拓農場があります。
かつての地主の住んだ邸宅や、農場・工場、
奴隷ための住居などの複合施設が、
現在では、ラム酒のカーヴや、
アートセンターなどになっているのですが、
多くの場合、ステキな庭空間に出会うことができます。

こちらは北部にある、
アビタシオン・セロン(Habitation Ceron)の庭のなか。
かつての工場跡はどんどん植物に覆われて、幻想的な風景に。
敷地をどんどん進んでいくと、
この庭の主役、びっくりするような見事な巨木が現れます。

アメリカネムノキまたはレインツリーとカカオの木

アメリアネムノキまたはレインツリー(学名 Samanea saman)
と呼ばれるマメ科の巨木で、
樹冠の直径は70mほどもありました。
枝を広げた姿は、それはそれは見事です。

しかもこの姿は、ただ美しいばかりではありません。
下の写真をよく見てみると、
レインツリーの足元には、樹高数メートルの小さな木々が植わっています。

これ、実はカカオです。
若いカカオは生育に程よい日陰を必要とするのですが、
レインツリーは、その程よい日陰を作り、
かつ雨が降ると葉が閉じるので、
カカオたちが必要な水分も摂ることができる、
理想の生育環境を作るのだそうです。
なるほど、よくできているものです。

ストレリチアなどが群生する
スタイリッシュなフォルムと色彩は
やはりゴージャスでため息が出る。

オープンエアの温室(?)のような環境ならではの
トロピカルな植生には、
ひたすらうっとりとさせさられます。

おまけ*自生のポトス発見

夢見心地で散策中に、
足元に目をやると、おや、
なんだか見慣れた葉っぱが!


これはポトスの葉っぱではないですか。
写真では少しだけですが、
もちろん、ポトスたちは地面を覆い、木に這い上り、
ポトス王国が形成されていました。

丈夫なスタンダード観葉植物、
ポトスは見慣れ過ぎていて、
すっかりどうってことない存在になってしまっていたのですが、
元々はこんな風に自然のなかにいるのだなあと発見すると、
親近感が湧いてきます。

スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事