ヴェルサイユ宮殿と庭園の見学案内

フランスの世界遺産、ヴェルサイユ宮殿の年間来場者数はなんと800万人を超えるのだそう。
宮殿の前の広場を横切ると、長蛇の例に毎回びっくりしますが、さもありなん。
やはり一度は観ておこう、のヴェルサイユ宮殿、夏休みなどのバカンス中はさらに激混みしますが、比較的空いている時期もあります。
せっかく訪れるなら、快適に最大限に楽しんでほしい。ということで、個人的な見学案内まとめを書いておくことにしました。

ヴェルサイユの宮殿と庭園、ベストシーズンは?

宮殿だけなら建物内なので、特にベストシーズンというのはないかもしれませんが、夏休みなどのバカンス時期は普段にも増して大混雑します。
また週の間でも、休館日明けの火曜と日曜は混雑する傾向にあるそう。
そうは言っても、限られた旅程で細かく日にちは選べないわ、ということもあるかと思います。そんな時も多少回り方を工夫するとかできることも多少はあるかも。

ヴェルサイユの宮殿と庭園は合わせて1000ヘクタール(東京ドーム22個分)という広大さ、時間がないから宮殿だけを駆け足で見学する、というパターンも多いかと思いますが、
ルイ十四世が自ら「庭園案内」を執筆するほどにこだわって作らせたヴェルサイユ庭園は、フランス整形式庭園の金字塔であり、これを観ないのは、本当にもったいないことです。
せっかくヴェルサイユ宮殿を訪れるなら、ぜひ庭園も散策しましょう。

庭園も含めると季節によりその表情はだいぶ変わってきます。
春 まだ外は寒い。落葉樹の葉っぱは芽吹きかけでも、球根系の草花の植栽も出てきて、フレッシュな雰囲気の時期。復活祭のバカンスなどを避ければ、人出もそこそこです。日が長く、暖かさを増してくる5月、6月のお天気の良い日はとても気持ちがいい、庭園日和と言えるでしょう。
夏 草木の勢いも最盛期、曜日によっては日中の音楽と噴水ショー、夜の噴水ライトアップと花火と華やかなプログラムが組まれ、観光のメインシーズンです。最近のヴェルサイユの7、8月はかなり暑いのと、夏休みシーズンは朝から大混雑なので、事前にチケット予約するなどの対策は必須です。
秋 人出も暑さも落ち着き、植栽の黄葉が楽しめる時期。秋口も日中の音楽と噴水ショーなどの開催もありますのし、散策には良いシーズンです。
冬 12月になると、庭園の大理石の彫像には覆いがかけられ、冬越しの準備となります。若干寂しい季節ですが、もちろん庭園の散策はいつでもできます。落葉した木々のグラフィックなラインも実はなかなかに美しいです。滅多にありませんが、雪景色に出会えたら最高。

ということで、四季折々に楽しめるけれども、庭園の散策も考えると6、7月や9、10月頃が個人的ベストシーズンかなと思います。

ヴェルサイユ宮殿と庭園へのパリからのアクセス

パリからヴェルサイユに行くのは、若干ややこしそう、ということでツアーバス等を使われる方も多いかもしれません。もちろんそれも便利ですが、個人で公共交通機関を使って移動するのも、実はそんなに難しくはないので試してみる価値大です。パリ中心からヴェルサイユの駅まで、だいたい1時間ほどで到着します。

ヴェルサイユ宮殿の最寄り駅は3つあります。
宮殿に近い方から、
1)RER C線(黄色の線)Versailles Château Rive Gauche
Saint-MichelやMusée d'Orsay, Invalides といったパリの中心の観光地から1本で移動できます。ヴェルサイユ=シャトー・リヴ・ゴーシュ(ヴェルサイユ宮殿・左岸駅)は終点なので、乗る電車さえ間違えなければ、安心です。宮殿まで徒歩10分足らずです。

2)N線 Versailles Chantier ヴェルサイユ・シャンティエ駅
フランスの国鉄のターミナル駅の一つ「Montparnasse モンパルナス駅」からもヴェルサイユにアクセスできます。特急に乗れば所用12分、なんてこともあります。駅から宮殿までは少し距離があり、徒歩20分ほど。駅前から宮殿近くへのバスもあります。

3)L線 Versailles Rive Droite ヴェルサイユ・リヴ・ドロワット(右岸)駅
宮殿正面入口からはだいぶ離れますが、駅前から宮殿近くを通るバスに乗ることができます。また、徒歩でしたら、途中ヴェルサイユのマルシェや街歩きを楽しみながらの移動も可能です。ちなみに、フランスで訪れるのに楽しい場所の一つがマルシェ(市場)ですがヴェルサイユのマルシェはイル=ド=フランス地方の最も美しいマルシェにも選ばれているほどで、とっても充実しています。マルシェでお買い物をしてそのままヴェルサイユの公園でピクニック、なんていうのも素敵です。

もちろん、タクシーやウーバーなどでもアクセス可能です。かかる時間や値段は交通状況によって、パリ市内でも目的地がどの辺かによってだいぶ変わるのですが、空いている時なら30分くらい、混んでいても1時間くらいですので、タイミングによって、上手に利用すれば良いのではないかと思います。

見学の所要時間は?どれくらいかかる?

最速大急ぎで、メインの宮殿のみ駆け足で見学、でしたら2−3時間でも可能です。
(入場券は事前予約などで待たないこと前提。)

庭園を散策し、グラントリアノンやマリ=アントワネットのプチ・トリアノンまで訪れようという場合は、やはり1日(6−7時間)は必要でしょう。

ヴェルサイユの宮殿・庭園だけでなく、ルイ十四世のために作られたキッチン・ガーデン、ポタジェ・デュ・ロワ(王の菜園)を見学したり、ヴェルサイユの街歩きもおすすめです。
1時間ほどの距離ながら、パリとは違った、ゆったりとした城下町の雰囲気が味わえます。
東京から鎌倉などに遊びに行くような感覚が近いかもしれません。

季節の良い時は、レンタサイクルでヴェルサイユの公園を駆け巡るのも気持ち良い。

さらに時間に余裕があれば、日帰りと言わず、
優雅にトリアノン・パレスなどに滞在して
思い切りヴェルサイユの空気に浸る1泊2日というのも楽しいでしょう。

また、タイミングが合えば、宮殿内のロイヤル・チャペルではバレエやコンサートなど
質の良いスペクタクルが楽しめますし、宮殿の正面に位置するグラン・エキュリ(大厩舎)での騎馬スペクタクルなども見所満載です。

ヴェルサイユの宮殿と庭園、せっかく行くなら、ぞれそれの好みに合わせて、フランスの美術・建築・庭園・食・などなど、最大限に楽しめると良いなと思います。

◉フランスの庭便りでは、ヴェルサイユ宮殿庭園や王の菜園、またヴェルサイユの街歩きのご案内を行なっております。詳細はお気軽にお問い合わせください◉

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