
切り花から食べられるインテリアグリーンへ
英国の王立園芸協会(RHS)が先月発表した最新レポートによると、2026年はガーデニングの考え方が大きく変わる年になりそうです。
切り花(カットフラワー)のあり方、観葉植物の育て方、そして水不足への向き合い方まで──私たちの暮らしに寄り添う「新しい園芸」が見えてきます。
今回は、RHSの予測をもとに、これからの庭づくりや植物選びのヒントになる4つのポイントをお伝えします。
王立園芸協会(RHS)とは?|世界の園芸トレンドの道しるべ
RHS(Royal Horticultural Society)は、1804年に設立された英国を代表する園芸団体です。チェルシー・フラワー・ショーを主催していることでご存じの方も多いかもしれません。
研究者や園芸のプロが集まり、植物・庭・暮らしの関係を長年見つめてきたRHSの提言は、家庭菜園や小さな庭づくりにも、とても参考になります。
1. 切り花から「育てるインテリア」へ|インテリア・ベジタブルという新しい楽しみ
まず注目したいのが、切り花ブーケ(カットフラワー)の役割の変化です。
美しいけれど、数日で枯れてしまう切り花よりも、「育てて楽しめる植物」を選ぶ人が増えているそうです。
そこで注目されているのが、ミニトマトや唐辛子、ピーマン、ナスなどの小さな野菜苗。
コンパクトな鉢で育てられ、見た目もかわいらしく、うまく育てば収穫まで楽しめます。
花束の代わりに、テーブルの上で少しずつ育つ野菜。
そんな「食べられるインテリア」が、2026年の大きなトレンドになりそうです。
2. 観葉植物も外へ?|季節に合わせて置き場所を変える時代
気候が少しずつ変わる中で、観葉植物の育て方も見直されています。
これまで室内向きとされてきたオリヅルランやトラデスカンチアも、春から秋はベランダやテラスで育てる方が元気に育つケースが増えているそうです。
また、暑さや乾燥に強いランタナやサルビアなどは、鉢植えで庭に置くスタイルが広がりそうです。
冬は室内に取り込むなど、季節に合わせて植物の居場所を変えることが、これからは当たり前になっていくのかもしれません。
3. 2026年に注目したい植物|蜜源植物とカシスの復活
最近よく耳にするのが、「花粉媒介者にやさしい庭」という考え方。
ミツバチや蝶が訪れる蜜源植物は、美しさだけでなく、自然とのつながりも感じさせてくれます。
単花のダリアやスミレ類など、素朴で丈夫な植物が再評価されているのも、その流れのひとつです。
また、果樹ではカシス(ブラックカラント)が再び注目されています。
ブルーベリーより収穫が安定しやすく、ビタミンやミネラルを豊富に含むなど、栄養価も高いことから、家庭果樹として見直されているようです。
4. 水不足と向き合うガーデニング|無理をしない庭づくりへ
水やりが制限される夏が増える中で、乾燥に強い植物選びはますます重要になっています。バラの世界でも、暑さや乾燥に強い品種が増えてきました。
さらに、雨水をゆっくり土にしみ込ませる仕組みや、自動で水やりを調整する装置など、便利な道具も進化しています。
頑張らなくても続けられる、いわゆる「持続可能なガーデニング」が、これからのキーワードになりそうです。
おわりに
2026年のガーデニングは、「たくさん育てる」よりも、
暮らしに合った植物を、無理なく楽しむ方向へ進んでいきそうです。
切り花の代わりにミニ野菜を飾ることも、
観葉植物を外に出してあげることも、
どれも小さな工夫ですが、植物との距離を少し近づけてくれます。
来シーズンの庭やベランダを想像しながら、今から少しずつ準備してみてはいかがでしょうか。
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※今回ご紹介した内容のもとになっているRHSの公式レポートは、以下からご覧いただけます。ご興味おありの方はこちらからどうぞ


