冬の庭しごと|キーウィの収穫【目指せガーデナー③】

キーウィの収穫時期は真冬だってご存知でした?
今日のパリ植物園でのガーデナー修行は、待望のキーウィの収穫作業です♪

今日はキーウィの収穫と剪定やるよ!と言われて、個人的にはおお、ラッキー!密かに楽しみにしてたのよね〜、とモチベーションも高まった今朝。
パリ植物園のジャルダン・アルパン(ロックガーデン)の南に面した壁沿いには、かなり古そうな、巨大なキーウィの雄雌株があり、毎年冬になると実が鈴なりになっていて、例年300kgほどもの収穫量があるそうです。

収穫したキーウィを格納するカゴと、各種剪定鋏、ハシゴを準備して作業スタートです。
収穫するのは何でも楽しい気持ちがするもので、ルンルンと作業を始めたものの、これが意外と手間がかかる。ついでに枯れ枝なども全部取り除くという作業だったのですが、何年か剪定していない状態だったようで、荒野を開拓するかのごとく、枯れ枝をガンガン引っ張っり取って行くことに。ほとんどグルングルンに伸びた枝と格闘するような感じです。

枯れ枝と生きている枝の見分け

あまり経験がないと、分からない!ような気がしますが、見かけや、実際ちょっと引っ張ると、生きている枝は弾力があるけれど、枯れ枝は乾燥していてバキッと折れてくる。どちらか微妙にわからないときは表面を爪で引っ掻いてみると分かります。が、作業を始めてしまえば、いちいち確認しなくても、ざっと分かるようになってきます。

フランスで初めてのキーウィ

ところで、パリ植物園は19世紀末にフランスで初めてキーウィなるものが植えられた場所なのだそうです。初代キーウィは1920年代にダメになってしまったのですが、その後程なく、寄贈されたキーウィの雄雌株が同じ場所に植えられたのだそうです。当時は毎春厳しく剪定していたため、花もつかなかったのですが、あるとき(1937年)この木のサイクルをよりよく知るために剪定をやめて放置したところ、花が付き、続いて雌株に初めての実がなったのだとか。当時は全く知られていなかったキーウィは、植物園のスタッフ皆に配られて、皆で味見をしたのだそうです。

フランスでのキーウィのまたの名はネズミ草

ところで、ビタミンCが豊富なキーウィの栽培は、その後1940年代にフランスに導入されたのですが、キーウィの当時のフランスでの呼び名が「ネズミ草」だったせいか、いまいち人気が出ないままに終わります。キーウィって鳥じゃないの?ネズミ草?と疑問が湧くと思います。鳥のキーウィにも似てるのですが、小さめのキーウィの風情は、まずネズミに似てると思われたようです。


味見が楽しみな今日の収穫の小粒のキーウィたち。しかし良く見ると、お店で売ってるゴロンゴロンに太ったキーウィと比べるとだいぶこじんまりとしていて、確かにネズミっぽいシルエットに見えなくもないような気がしてきました(笑)。キーウィはその後、60〜70年代にニュージーランドやオーストラリアからの輸入果物として一般化します。今ではごく当たり前のフルーツになり、フランスは何と世界生産の第4位にまでなっているのにはびっくりしますが、当初はネズミ呼ばわりされて不人気だったというのは面白いです。


↑どうでしょう、ネズミっぽいかな?

ちょっと話が脱線してしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。それではまた!

スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事