芝生または草地の誘惑

芝生はエコじゃない?

公園や庭園を構成する広いオープンスペースといえば芝生。
素足で走っても寝転がっても良さそうな、
柔らかなグリーンの、
気持ち良さそうなテクスチャーの
シンプルな緑の空間はそれだけで魅力的です。

しかし芝生は成長が早いので、
定期的に刈り込まないと
ぼうぼうの草地と化してきます。
また芝生より強い雑草もどんどん生えてくるので、
それを放置すると、タンポポなんかにどんどん侵食された
ただの草が生えた空き地のようになってきてしまいます。
高温多湿な気候の場合、芝生の空間を目指しても、
コケに侵食されてしまうこともあります。

暑い季節には、スプリンクラーがブンブン回って
灌水しているのも、芝生ならではの光景かもしれません。
その光景、もちろん全然節水じゃないのですが、
芝生は水をやらないと茶色くなって死んでしまうので、
青々としたグリーンをキープするためには、
雨が降らなければ水やりも必須です。

このように実は手間暇かかる芝生、
特にゴルフ場のグリーンなどは、
肥料も除草剤も灌水もたくさん必要、
大変な手間をかけて美しく維持管理されています。

手間暇と資材の消費ということを考えると、
エコロジカルなローメンテナンスの庭づくりを目指す場合、
芝生ってどうなのよ、ということになるでしょう。

ラフに芝生と付き合ってみると

それでも、走り回る用事がなくとも、
芝生のオープンスペースは、
空間を明るく、広々とさせる魅力的があります。

芝生の雑草駆除は、
きっちりやろうとすると際限がないですが、
雑草の花が咲いてタネになる前に刈ってしまえばいいのです。
ずっと刈り込んでいるうちに、
雑草の緑があっても芝生と調和して、
なんとなくいい感じの草地っぽくなってきます。

すごーく長く伸びたのを一気に刈り込むと
表面に茶色くなった軸のところが見えて
枯れたようになってしまうので、
定期的に短め(10cm未満くらい)に
刈り続けるのがいいみたいです。

暑い季節には、
水やりしないと枯死してしまいますが、
季節がワンサイクル巡ると再生してくるので、
節水を取るか、芝生の緑を取るか、
という選択の際に諦めて、
見た目には片目を瞑って、
水やりしないという手もあります。

ナチュラルな草地の魅力

それでも刈り込みという仕事は常に残りますが、
運動不足解消にとか、
何か理由をつけて頑張れれば、
広い空間が庭にある場合には、
どんどん踏み入れるざっくりした芝生(というよりは草地)にしておくのも
悪くないのではないかと思います。
庭に抜け感と広がりが生まれます。
(芝刈り機の音が煩いものもあるので、
そんな時には、防音のヘッドホン着装をお勧めします。)

日本的な空間を語るときに、よく、
「間(ま)」とか「空(くう)」というような
ボキャブラリーが出てきますが、
何もない空間がつくるいいバランス、みたいな。

そして、ざっくりした草地で
ヒナギクなどがちょこっと芝生に顔を出して
咲いている様子は、とても可愛らしい。

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