パリで花と野菜のタネを買う

今日は二十四節気の雨水の日。
に合わせてか、こちらも雨模様です。
(二十四節気のリズムがフランスでも有効なものか検証中。
これまでの経験からは、近しくあるような感覚を持っています。)

雪が雨に変わり、暖かくなってくる頃なのだそうですが、
確かに氷点下だった先週に比べ、ずいぶん寒さも和らぎ、
ヴェルサイユの公園のスノードロップも
元気に最盛期を迎えています。

こうなってくると、いよいよ、
しばらく前から気になっていた春まきの
花と野菜のタネを買わなきゃ、という気持ちが盛り上がります。

気軽なところでは近所の大きなガーデンセンター、
トリュフォー(Truffaut)を覗く、という手がありますが、あいにく閉店中。
場所を選ばすオンライン、も良いのですが、
なんとなく春気分を味わいたくて、
昨日パリのガーデンショップまで足をのばしてみました。

画家モネも種を買っていた老舗ナーサリー、ヴィルモラン

パリで一番古い橋ポン・ヌフ(名前は「新橋」なのがお茶目です。)の近くのセーヌ河沿いに、何軒かガーデンショップが並んでいる場所があります。
その並びに、ヴィルモラン(Vilmorin)という種苗ナーサリーのガーデンショップがあります。こちら、実はかつては画家モネも自分のガーデンのための苗や種子を注文していたという著名な老舗店なのだそう。

店の外側には季節の花苗や小果樹などが並び、店内に入ると、観葉植物と様々なガーデニンググッズ、そして今時期は花や野菜の種の品揃えが大変充実しています。

種コーナーの一角では、少年が真剣に種を選んでいる姿が。
なんだか好感が持てますね、もちろんフランスにも、植物男子。

種にもこだわり、オーガニック

少年が注目していたのは、こちらのオーガニックの野菜とハーブの種コーナー。もちろん私も注目してみます。

以前は珍しかったオーガニックの種子ですが、
最近は扱う種苗メーカーも格段に増えてきているのが心強い。

種子もさまざま、固定種、在来種、F1種

ところで、種子と言っても固定種、在来種、F1種など、様々な生い立ちの種子があるのはご存知でしょうか。固定種や在来種は、いわゆる伝統野菜によくみられる、何世代も作り続けられる間に性質が安定した、または地域の環境に適応した種子で、自家採種で翌年も同様の植物の栽培ができます。一方、F1種(=雑種第一代)は、異なる遺伝子をもつ植物の交雑によって生産された種を指します。生産性や流通効率など人の都合に合わせて調整されているので、第一世代の植物は優秀ですが、その後は劣勢遺伝も出てくるので、性質にばらつきが出るなどしてきます。またバイオ技術によって遺伝子組換えされているような種子もあります。

つまり、「オーガニック=有機栽培種子」と言っても、栽培や採種生産の方法がオーガニックであっても、必ずしも固定種や在来種ではないですが、それでも伝統野菜が中心になっていたりと、できる限りナチュラルに、自然に近く、環境に優しくという配慮はあるように思われます。

種子の話は長くなるので、またの機会にとっておくことにします。
で、種売り場に戻りますと、残念ながらシソや水菜の種などは見当たらない(涙)。

でもこんな花咲く草原の種子セットなどはたくさんあります。
昔ながらの草花、蝶や蜂を呼ぶセレクション、シャンペートルな雰囲気、育てるのが簡単な草花、乾いた土地用...など、実に様々です。

面白いなと思ったのが、カッティングフワラー用の種子組み合わせセット。

ヴィンテージとか、シャンペートル、または個性的な花のセレクション、などなど。これで家にいつも絶やさず花を飾りましょう、などと説明も説得力高い(笑)。

選択肢が膨大にありすぎて、
気持ちは最大限ワクワクしたものの、
決めきれなくて、結局何も買わずに帰りました(笑)。
でも、本当はもうターゲットが決まっていないとならない時期。
のんびりしてるとタイムアウトになってしまう。

この春は、ようやく自分の庭も作り始める予定なので、
早いところ作戦会議を完了して、
春の種まき準備にかかりたいと思います。

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