ル・ノートルの傑作、ヴォー・ル・ヴィコント城 [その2]

フランス整形式庭園、ヴィスタ、パースペクティヴの遊び

フランス整形式庭園の手本とされる
ル・ノートルによるヴォー・ル・ヴィコント城の庭園。
最大の魅力はその「調和の美」であると書きました。

この絶妙な調和を作り出すバランス感覚は、
フランスの美意識のすごくいいところなんじゃないか
という感想を私は持っています。
例えばモードやデザインの世界でも、
ちょっと思いがけない色や素材や形の合わせ方でも
絶妙な調和が実現されているのをよく目にして感心しています。
...話が逸れそうなので、戻ります。

そしてまたフランス整形式庭園の大きな特徴の一つは
遠くまで開かれたヴィスタ、
それに連なるパースペクティヴの妙技は
ル・ノートルの得意とするところです。


正面入口から城館に向かって。

写真だと小さくて見えにくいのですが、
城館の正面玄関ホールを超えて、
後ろに広がる庭が垣間見れます。
この感じが、なんとも良いです。


こちらは城館後ろのテラスから、庭園を眺めたところ。

城館と庭園の中心軸が、庭園の一番奥のフォーカルポイントである
ファルネーゼのヘラクレス像まで一直線に続きます。

庭園をどんどん進んでいくと、
急に最初は見えていなかった大運河が現れたり、
散策中に通る場所により、目にする風景がどんどん変化し、
散策する人を飽きさせない工夫が随所にあります。

大運河を越え、並木道を登ってヘラクレス像(右)へ。

そして、最初はそんなに遠く見えなかったヘラクレス像には
実際にはなかなか辿り着けなかったりするところにも
ちょっと不思議感があります。

ヴォー・ル・ヴィコント城の庭園では、
例えば、城館からの眺めでは、同じ大きさに見える噴水も、
手前と後方では8倍ほどの違いとなっていたり、
庭園の最奥のフォーカルポイントとなるヘラクレス像は巨大なものであったり、
中心軸上のオブジェの大きさや形を調整することで、
目に映るフォルムや距離感が、
絶妙に計算され尽くされているのです。

なかなか写真だけでは伝わりにくいのですが、
庭園を実際に散策すると、
やっぱりル・ノートルすごいなー、と実感させられます。
そしてこの調和のとれた世界観はやはり脱帽ものです。
一度はぜひ、訪れていただきたい庭園です。
(まだ続きます〜)

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