
庭旅、のつもりではなかったのですが、先日東京観光らしい場所ということで柴又の帝釈天に出かけました。いざ、柴又。駅前にはもちろん寅さんの像が立っている。
長年東京に住んでいながら、東京観光というと浅草どまりで、こちらのエリアまで足を伸ばしたことがなかったので、かなり新鮮。きれいに整備された感じのいい、だけどしっかりザ・寅さんな雰囲気を醸し出す商店街を通って、帝釈天へ。こじんまりしたエリアなので迷いません。そして連休明けの休日だったせいか、人出もちょうどよいくらい。
そして嬉しいことに、帝釈天近くに、米国の日本庭園専門誌「Sukiya Living〜ランキング調査(2014年)日本庭園ランキング第3位にも選ばれているという山本亭の日本庭園、を発見しました!(ちなみに1位は足立美術館の庭園で、2位は桂離宮だそうな。)
庭園への入口付近に藤棚と蓮池があります。藤はすっかり終わって初夏の様相でしたが、季節には藤の花も水面に映ってきれいだろうなぁ。
伝統的な書院造り和建築と洋風建築の折衷の家屋もお庭も、大正末~昭和初期に作られたもので、昭和初期の資産家の庭園が当時のままちゃんと残っているのは、こちらのほか、旧安田邸や徳富邸など都内ではごくまれだそう。
さすが玄関先にも主庭にも立派な姿のマツがどどーん、とすごい存在感です。いまどきこのような立派なのにはそうそうお目にかかれません。大変にゴージャス。池泉を囲んで形づくられた石と水と木々の緑のバランスが、非常に人工的なんだけれど、同時にほっとするような自然な調和のとれた空間でもあります。
迫力の溢れる姿の良い庭木にしても、石材にしても、やはり良いものはひと目でわかるので、贅を尽くした庭の作りはそのまま富裕を表現しているわけですが、そんなことを考えたら、そういえば着物の文化にもそういうところがあるなあと思ったりもしました。
山本亭では、このよく手入れされた気持ちのいい庭園を眺めながらお茶などもいただけて、しばし昭和初期の奥様かお嬢様になった気分で、ちょっとお喋りなどしつつ庭を愛でる、癒しの時間を過ごせます。
こちらは一緒に行った友人撮影の本日のオヤツ、和とグリーンのお茶タイム♡
予約が必要で、中は見られませんでしたが、お茶室も利用できるようです。
■ 山本亭 (←詳しくはClick!)
〒125-0052 東京都葛飾区柴又7丁目19−32
京成金町線の柴又駅から歩いて8分